2009年3月19日木曜日

悪魔の報復 (☆x3.5)

悪魔の報復
エラリー・クイーン 青田勝訳
東京創元社
創元推理文庫 104-18
1975年11月28日 初版 /1989年9月22日 23版
ISBN:4-488-10418-5 C0197
353ページ
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The Devil to Pay
by Ellery Queen
1938
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 1938年の出版の作品。国名シリーズや「中途の家」の後、ライツヴィルものの前。脚本を書く仕事のために、ハリウッドにやってきたエラリィが、事件に関わっていく。この作品には、国名シリーズでおなじみのいつものメンバーは登場しないし、エラリィ自体が警察などから煙たがられるというように、これまでの作品とは雰囲気がだいぶ異なっている。その辺りは読む人によって好き嫌いが分かれるかもしれない。

 企業の経営者が、自分だけ大きな利益を得、一方の共同経営者、一般投資家が大きな損害を被る、且つ、それらの救済のための手を打たない、という展開からスタートする今作の設定は、もちろん1930年代のアメリカの姿を映したものだろうが、なんだか妙に、現代的な気がしてしまった。「Y」の時もそうだが、変なところで今に通じるところがあるというのがおかしい気もする。

 出来としては、やはり国名シリーズやレーンものと比べてやや重量感に欠けるきらいはあるが、テンポよく進んでいくし、全体としてはまずまず、いい出来だと思う。青酸の使用法や警察(というか警視)が初め、少し頭が悪いというか、軽率すぎるといったところが少し気になるかも。まあ、微笑ましい気もする。

 それから、今回読んだ本は図書館で借りたもの(1989年の23版)なので、amazon.jpにある画像とは表紙のデザイン等が異なっていた。こういうデザインのTシャツってどうだろう?

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