暗算の達人
アーサー・ベンジャミン&マイケル・シャーマー 著
岩谷宏 訳
ソフトバンク クリエイティブ
2007年2月28日 初版発行
ISBN:978-4-7973-3824-9 C0041
276ページ
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Secrets of Mental Math
by Arthur Benjamin and Michael Shermer
2006
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イマイチ。
この本には、色々な四則計算の暗算の仕方が紹介されているが、それらは何ら珍しい手法でもなんでもない。要は、(x+a)(x-a)=x^2-a^2などの中学で出てきた公式を、実際に数字をいれてやってみようというだけだ。だから、2桁x2桁などの計算は難なく出来るし、一方で5桁x5桁になれば、もう計算しようなんて考えは起こらない。
あるいは、計算をする時に数を丸める際、出来るだけ後の計算が楽になるような組み合わせを選ぶだの、1/8=0.125だのは、敢えて学校で習わなくとも、自分で計算をしていれば自然と工夫するレベルの話だと思う。
そういった意味で計算の工夫とかに関して言えば、本書から得た知見は殆どないと言っていいと思う。唯一あるとすれば、平方根の開き方くらいか。これは学校では簡単に紹介だけしてまともに習ったわけではないので、これだけが今回の収穫だった(ただ、日常これを使うような生活をしていないけれど)。
後、評価する点があるとすれば、途中の計算の手順を図解してあったこと、それによって、計算のプロセスをだいぶ追いやすくなっている点は、非常に良かったと思う(特に中盤以降は、殆ど本文は流して、各見出しとそれらの図解による説明を見ていった感じだった)。
どうせなら、立方根の開き方とか、少しマニアックなことも載せて欲しかった気もする。
2009年4月28日火曜日
2009年4月27日月曜日
とらドラ・スピンオフ2! 虎、肥ゆる秋
とらドラ・スピンオフ2! 虎、肥ゆる秋
竹宮ゆゆこ
アスキー・メディアワークス
電撃文庫 た-20-13
2009年1月10日 初版発行
ISBN:978-4-04-867459-1 C0193
339ページ
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とらドラ!シリーズの短編集。
順番的にはこちらの方が10巻よりも先になっている。時系列的に言うと、夏休みの終わりから秋にかけて、本編では出てこなかったサイドストーリーが描かれている。
このシリーズは、長編での展開にかなり無茶なことをやっているという印象があるが、こういった短編集で比較的短い物語をいくつか組み合わせるというのは、本編の物語を補完する、あるいは奥行きをもたせる、という意味でも案外上手くいっているように思う。
10巻のあとがきにも、短編集の予定みたいなことがちらっと書いてあったように思うが、そちらも少し期待したい。
竹宮ゆゆこ
アスキー・メディアワークス
電撃文庫 た-20-13
2009年1月10日 初版発行
ISBN:978-4-04-867459-1 C0193
339ページ
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とらドラ!シリーズの短編集。
順番的にはこちらの方が10巻よりも先になっている。時系列的に言うと、夏休みの終わりから秋にかけて、本編では出てこなかったサイドストーリーが描かれている。
このシリーズは、長編での展開にかなり無茶なことをやっているという印象があるが、こういった短編集で比較的短い物語をいくつか組み合わせるというのは、本編の物語を補完する、あるいは奥行きをもたせる、という意味でも案外上手くいっているように思う。
10巻のあとがきにも、短編集の予定みたいなことがちらっと書いてあったように思うが、そちらも少し期待したい。
2009年4月21日火曜日
とらドラ10!
とらドラ10!
竹宮ゆゆこ
アスキー・メディアワークス
電撃文庫 た-20-14
2009年3月10日 初版発行
ISBN:978-4-04-867593-2 C0193
249ページ
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☆x3.5。
とりあえずシリーズ完結作。まあ、ハッピーエンドというか一番丸く収まる形で収まったというか、その辺りでのどんでん返しは無かった。まあ、いいのか。
途中の妄想しているというか、思考が飛んでいるところが随分と読みにくかったということ(まあ、竜ということなんだろうが)、この二人はいくら何でも極端すぎるというか、べたべたしすぎるあたりが気になった。終わり方、必要以上に引っ張らずに、潔く終わらせるというのは好感が持てる、その辺の少年漫画も少し見習ってもらいたいと思う。
シリーズ全体としては、こういうのばかりを読みたいとは全く思わないが、たまには読んでも良いかという感じか。この終わり方だと、また、続編をというのも可能かもしれないが、今まで以上に書く側としては難しいとも思う。その辺り、どうするのかも注目してみたい。
竹宮ゆゆこ
アスキー・メディアワークス
電撃文庫 た-20-14
2009年3月10日 初版発行
ISBN:978-4-04-867593-2 C0193
249ページ
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☆x3.5。
とりあえずシリーズ完結作。まあ、ハッピーエンドというか一番丸く収まる形で収まったというか、その辺りでのどんでん返しは無かった。まあ、いいのか。
途中の妄想しているというか、思考が飛んでいるところが随分と読みにくかったということ(まあ、竜ということなんだろうが)、この二人はいくら何でも極端すぎるというか、べたべたしすぎるあたりが気になった。終わり方、必要以上に引っ張らずに、潔く終わらせるというのは好感が持てる、その辺の少年漫画も少し見習ってもらいたいと思う。
シリーズ全体としては、こういうのばかりを読みたいとは全く思わないが、たまには読んでも良いかという感じか。この終わり方だと、また、続編をというのも可能かもしれないが、今まで以上に書く側としては難しいとも思う。その辺り、どうするのかも注目してみたい。
VERY BEST ROLL OVER 20TH
BERY BEST ROLL OVER 20TH
CHAGE & ASKA
ヤマハミュージック
1999年
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☆x4。1999年のチャゲ&飛鳥のベスト盤。
30曲近くある中で、きちんと知っていたのは10曲にも満たなかったが、やはりさすがベスト盤というか、なかなか良かったと思う。
個人的には、この中でも特に、「モーニング・ムーン」を聞きたかったので、それが効けたので満足。
CHAGE & ASKA
ヤマハミュージック
1999年
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☆x4。1999年のチャゲ&飛鳥のベスト盤。
30曲近くある中で、きちんと知っていたのは10曲にも満たなかったが、やはりさすがベスト盤というか、なかなか良かったと思う。
個人的には、この中でも特に、「モーニング・ムーン」を聞きたかったので、それが効けたので満足。
とらドラ9!
とらドラ9!
竹宮ゆゆこ
アスキー・メディアワークス
電撃文庫 た-20-12
2008年10月10日 初版発行
ISBN:978-4-04-867265-8 C0193
233ページ
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☆x3.5。
ようやくラストが見えてきた感じ。毎回毎回、ずいぶん無茶苦茶な展開だったが、そういう意味では今回が一番無茶をしている気もする。
話の展開としては当初から予想出来ていたある意味で、お約束の展開ではあるが、どう無事に着地させるかというところか。
竹宮ゆゆこ
アスキー・メディアワークス
電撃文庫 た-20-12
2008年10月10日 初版発行
ISBN:978-4-04-867265-8 C0193
233ページ
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☆x3.5。
ようやくラストが見えてきた感じ。毎回毎回、ずいぶん無茶苦茶な展開だったが、そういう意味では今回が一番無茶をしている気もする。
話の展開としては当初から予想出来ていたある意味で、お約束の展開ではあるが、どう無事に着地させるかというところか。
2009年4月16日木曜日
NHK名曲アルバムベスト30 ツィゴイネルワイゼン〜ヴァイオリン・チェロ名曲30選
NHK名曲アルバムベスト30 ツィゴイネルワイゼン〜ヴァイオリン・チェロ名曲30選
キングレコード
2008年
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ヴァイオリン、チェロの有名な曲ばかりが集められたCD。当然、知らない曲なども入っているが、思ったよりも知っている曲が多かったという印象だ。それ以外にも、ショパンのノクターン(遺作)や、パガニーニのラ・カンパネラなどピアノで聞くことが多い曲がヴァイオリン用の曲として入っていたのが印象的だった。
他にもこのシリーズの作品があるようなので、機会があれば聞いてみたい。
キングレコード
2008年
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ヴァイオリン、チェロの有名な曲ばかりが集められたCD。当然、知らない曲なども入っているが、思ったよりも知っている曲が多かったという印象だ。それ以外にも、ショパンのノクターン(遺作)や、パガニーニのラ・カンパネラなどピアノで聞くことが多い曲がヴァイオリン用の曲として入っていたのが印象的だった。
他にもこのシリーズの作品があるようなので、機会があれば聞いてみたい。
2009年4月14日火曜日
デュラララ!!x5
デュラララ!!x5
成田良悟
アスキー・メディアワークス
電撃文庫 な-9-30
2009年3月10日 初版発行
ISBN:978-4-04-867595-6 C0193
319ページ
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☆x4.5。
デュラララ!!シリーズの5作目。登場人物たちも相変わらず、ストーリーも相変わらずで、安心して読める、というか、期待を裏切らないというか。今作でも、中心となるいつものメンバーと、新しい登場人物とがそれぞれの思惑で好き勝手に動いて・・・という流れは変わらず。
各キャラクターたちの動きもそうだが、場面、あるいは時間が、細かく変わり、いろいろな面から物語りを見ることが出来、それらが色々なところで伏線になっている。やはり、見事という買うまい方法をとっていると思う。
この巻で完結せず、次巻に続くようなので、記憶が薄れないうちに早く続きを出して欲しい。
今回の漫画化にしても、あるいはまだ無いようだがアニメ化するにしても、それらに向く部分もあるが、向かない部分も結構多く含んでいると思うので、書く人のセンスが問われて、上手く行けばなかなか面白いものが出来上がるような気もするので、それについても楽しみにしたい。
成田良悟
アスキー・メディアワークス
電撃文庫 な-9-30
2009年3月10日 初版発行
ISBN:978-4-04-867595-6 C0193
319ページ
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☆x4.5。
デュラララ!!シリーズの5作目。登場人物たちも相変わらず、ストーリーも相変わらずで、安心して読める、というか、期待を裏切らないというか。今作でも、中心となるいつものメンバーと、新しい登場人物とがそれぞれの思惑で好き勝手に動いて・・・という流れは変わらず。
各キャラクターたちの動きもそうだが、場面、あるいは時間が、細かく変わり、いろいろな面から物語りを見ることが出来、それらが色々なところで伏線になっている。やはり、見事という買うまい方法をとっていると思う。
この巻で完結せず、次巻に続くようなので、記憶が薄れないうちに早く続きを出して欲しい。
今回の漫画化にしても、あるいはまだ無いようだがアニメ化するにしても、それらに向く部分もあるが、向かない部分も結構多く含んでいると思うので、書く人のセンスが問われて、上手く行けばなかなか面白いものが出来上がるような気もするので、それについても楽しみにしたい。
レンタルマギカ 旧き都の魔法使い
レンタルマギカ 旧(=ふる)き都の魔法使い
三田誠
角川書店
角川スニーカー文庫 S-177-15
平成21年3月1日 初版発行
ISBN:978-4-04-424921-2 C0193
266ページ
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--------------------
☆x4。
ここしばらくは、各キャラクターの過去、或いは内面と関わりを持ちつつ、物語全体が進んできたが、この巻でも基本的にはその流れで進んでいく。
今回はこの巻で完結せず、下巻(あるいは続巻)ヘと続いているために、この1冊だけではやや物足りなさが残るが、同時に、早く次巻を読みたくさせるような終わり方をしている。表紙見返しの作者のコメントに、第二部もクライマックスとあるが、正にそういう展開へと向かっている。
きちんと全体の構成がある、というかしっかりしているので、読んでいて安心していられるというか、不満なところが目についてばかりで、なかなか集中出来ないということも無い。あとは、いつこの続きがでるかだけが気になる。どうせなら、時間がいつ頃でるのかのめどが立ってから出して欲しいと思う。
三田誠
角川書店
角川スニーカー文庫 S-177-15
平成21年3月1日 初版発行
ISBN:978-4-04-424921-2 C0193
266ページ
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☆x4。
ここしばらくは、各キャラクターの過去、或いは内面と関わりを持ちつつ、物語全体が進んできたが、この巻でも基本的にはその流れで進んでいく。
今回はこの巻で完結せず、下巻(あるいは続巻)ヘと続いているために、この1冊だけではやや物足りなさが残るが、同時に、早く次巻を読みたくさせるような終わり方をしている。表紙見返しの作者のコメントに、第二部もクライマックスとあるが、正にそういう展開へと向かっている。
きちんと全体の構成がある、というかしっかりしているので、読んでいて安心していられるというか、不満なところが目についてばかりで、なかなか集中出来ないということも無い。あとは、いつこの続きがでるかだけが気になる。どうせなら、時間がいつ頃でるのかのめどが立ってから出して欲しいと思う。
2009年4月11日土曜日
ネコソギラジカル(上)十三階段
ネコソギラジカル(上)十三階段
西尾維新
講談社
講談社文庫 に-32-7 西尾維新文庫
2009年2月13日 第1刷発行
ISBN:978-4-06-276283-0 C0193
601ページ
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☆x3。
戯言シリーズの最終作の上巻。
これに限らず他の作品もノベルス版からの修正は無い(らしい)。そのためか、最初の方の作品では、稚拙さというか、細かいところで気になる箇所が時折見られた。今作では、そういった箇所もいくらか減ったが、まだいくつか見られる。
この戯言シリーズもそうだが、その他の作品もそろそろ文庫化して欲しい。
西尾維新
講談社
講談社文庫 に-32-7 西尾維新文庫
2009年2月13日 第1刷発行
ISBN:978-4-06-276283-0 C0193
601ページ
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☆x3。
戯言シリーズの最終作の上巻。
これに限らず他の作品もノベルス版からの修正は無い(らしい)。そのためか、最初の方の作品では、稚拙さというか、細かいところで気になる箇所が時折見られた。今作では、そういった箇所もいくらか減ったが、まだいくつか見られる。
この戯言シリーズもそうだが、その他の作品もそろそろ文庫化して欲しい。
2009年4月9日木曜日
カンナ 吉野の暗闘
カンナ 吉野の暗闘
高田崇史
講談社
講談社ノベルス タS-26
2009年3月5日 第1刷発行
ISBN:978-4-06-182639-7 C0293
281ページ
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☆x3。今回もいつものパターンで、安心して読める。
今回の舞台は吉野、役行者がテーマになっている。今作でも、前2作『カンナ 飛鳥の光臨
』、『カンナ 天草の神兵
』と同じく、主人公一行(今回は前回と同じく、3人+1匹というメンバー)が行方不明の知人の情報を基に、その行方を追い、現地でトラブルに巻き込まれる、というパターン。
このある意味、マンネリと化したお決まりの展開は、このシリーズに、大きな期待を寄せている人にとっては、不満が残るものだと思うが、ごく普通に楽しく読めれば良いと考えている人間に取っては、安心して読めるのでシリーズ物の一つのあり方として、十分ありだと思う。
高田崇史
講談社
講談社ノベルス タS-26
2009年3月5日 第1刷発行
ISBN:978-4-06-182639-7 C0293
281ページ
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☆x3。今回もいつものパターンで、安心して読める。
今回の舞台は吉野、役行者がテーマになっている。今作でも、前2作『カンナ 飛鳥の光臨
このある意味、マンネリと化したお決まりの展開は、このシリーズに、大きな期待を寄せている人にとっては、不満が残るものだと思うが、ごく普通に楽しく読めれば良いと考えている人間に取っては、安心して読めるのでシリーズ物の一つのあり方として、十分ありだと思う。
2009年4月8日水曜日
for 30's Generation ~カラオケで熱い!アニメソング~
for 30's Generation ~カラオケで熱い!アニメソング~
コロムビアミュージック
2008
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☆x3.5~4。久しく聞かなかった曲もいくつか入っていて、割と面白かった。
前半から中盤にかけては、確かに30代をターゲットにシタヨウナ選曲だと思うが、後半以降は30代というよりも、むしろ40代か、それ以上でないと知らないような曲も入っていた。広く有名な曲を入れようという意図はわからないでもないが、それよりはもっと範囲を狭めて、コンセプトをはっきりしたほうがよいように感じた。
この中で、ほかのコンピレーションCDなどで目にした記憶がないのは、11.「ムーンライト伝説」(by DALI)、12.「はじめてのチュウ」(by あんしんパパ)あたりか。後は、そう珍しい選曲でもないと思う。
たまには、こういうのもアリか。
コロムビアミュージック
2008
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☆x3.5~4。久しく聞かなかった曲もいくつか入っていて、割と面白かった。
前半から中盤にかけては、確かに30代をターゲットにシタヨウナ選曲だと思うが、後半以降は30代というよりも、むしろ40代か、それ以上でないと知らないような曲も入っていた。広く有名な曲を入れようという意図はわからないでもないが、それよりはもっと範囲を狭めて、コンセプトをはっきりしたほうがよいように感じた。
この中で、ほかのコンピレーションCDなどで目にした記憶がないのは、11.「ムーンライト伝説」(by DALI)、12.「はじめてのチュウ」(by あんしんパパ)あたりか。後は、そう珍しい選曲でもないと思う。
たまには、こういうのもアリか。
2009年4月7日火曜日
ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女〔下〕
ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女〔下〕
スティーグ・ラーソン
ヘレンハルメ美穂・岩澤雅利 訳
早川書房
早川書房 117236
2008年12月10日 初版印刷 /2008年12月15日 初版発行
ISBN:978-4-15-208984-7 C0097
438ページ
----------
Män Som Hatar Kvinnor
by Stieg Larsson
2005
----------
--------------------
☆x5。
3部作の第1巻ということもあり、当初はこの上下巻だけでは、物語が終わらず、次も読まないといけないのかと不安もあったが、ひとまずこの巻での謎は解決していた。
本書の大きなテーマとなる事件のおきたのは、外界との出入りを遮断された島で、その舞台上にいるのはひとくせもふたくせもある一族の面々という、いかにも古典的なミステリの要素が揃っている。しかし、それだけではなく、戦争中のナチとの関係、経済犯罪なども重要な要素として作品全体に浸透している。
ナチスドイツというと、ヨーロッパではもうすでにけりのついた過去の出来事で、どちらかというと触れづらいテーマであるという印象を持っていたが、本書がスウェーデン国内でものすごい社会現象を引き起こした一因も、そのあたりの関心がないわけではないがおおっぴらに口に出すことがはばかられるような存在によるものかもしれないという気も若干ながらした。
下巻の解説で、小山正氏も触れているように、本書1冊を読む限り、確かに数十年前の事件が現在と絡み合って、という要素はあるものの、「ミレニアム」というタイトルはやや違和感を覚える。おそらくは、第2巻、第3巻、あるいはそれ以降の書かれることのなくなってしまったであろう4巻以降を読めばわかるのだろうが、それが叶わなくなってしまったであろうことが非常に残念だ。
スティーグ・ラーソン
ヘレンハルメ美穂・岩澤雅利 訳
早川書房
早川書房 117236
2008年12月10日 初版印刷 /2008年12月15日 初版発行
ISBN:978-4-15-208984-7 C0097
438ページ
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Män Som Hatar Kvinnor
by Stieg Larsson
2005
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☆x5。
3部作の第1巻ということもあり、当初はこの上下巻だけでは、物語が終わらず、次も読まないといけないのかと不安もあったが、ひとまずこの巻での謎は解決していた。
本書の大きなテーマとなる事件のおきたのは、外界との出入りを遮断された島で、その舞台上にいるのはひとくせもふたくせもある一族の面々という、いかにも古典的なミステリの要素が揃っている。しかし、それだけではなく、戦争中のナチとの関係、経済犯罪なども重要な要素として作品全体に浸透している。
ナチスドイツというと、ヨーロッパではもうすでにけりのついた過去の出来事で、どちらかというと触れづらいテーマであるという印象を持っていたが、本書がスウェーデン国内でものすごい社会現象を引き起こした一因も、そのあたりの関心がないわけではないがおおっぴらに口に出すことがはばかられるような存在によるものかもしれないという気も若干ながらした。
下巻の解説で、小山正氏も触れているように、本書1冊を読む限り、確かに数十年前の事件が現在と絡み合って、という要素はあるものの、「ミレニアム」というタイトルはやや違和感を覚える。おそらくは、第2巻、第3巻、あるいはそれ以降の書かれることのなくなってしまったであろう4巻以降を読めばわかるのだろうが、それが叶わなくなってしまったであろうことが非常に残念だ。
ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女〔上〕
ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女〔上〕
スティーグ・ラーソン
ヘレンハルメ美穂・岩澤雅利 訳
早川書房
早川書房 117235
2008年12月10日 初版印刷 /2008年12月15日 初版発行
ISBN:978-4-15-208983-0 C0097
379ページ
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Män Som Hatar Kvinnor
by Stieg Larsson
2005
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--------------------
☆x5。文句無しに面白い。進めば進むほど、やめれれなくなってしまった。
上巻では、物語の導入から主人公ミカエルが刑務所に入るところまで。細かい感想は下巻と合わせて。
スティーグ・ラーソン
ヘレンハルメ美穂・岩澤雅利 訳
早川書房
早川書房 117235
2008年12月10日 初版印刷 /2008年12月15日 初版発行
ISBN:978-4-15-208983-0 C0097
379ページ
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Män Som Hatar Kvinnor
by Stieg Larsson
2005
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☆x5。文句無しに面白い。進めば進むほど、やめれれなくなってしまった。
上巻では、物語の導入から主人公ミカエルが刑務所に入るところまで。細かい感想は下巻と合わせて。
WEDNESDAY MORNING, 3 AM /水曜の朝、午前3時
WEDNESDAY MORNING, 3 AM /水曜の朝、午前3時
by SIMON & GARFUNKEL
Sony Music Entertainment
2001 (Originally Recorded 1964)
---------------
--------------------
1964年のサイモンとガーファンクルのデビューアルバム。そのオリジナルの12曲に加えて、3局のボーナストラックが収録されている。まず、BTの最初、13曲目として、3曲目の"Bleecker Street"(邦題は「霧のブリーカー街」)のデモが、7曲目"He Was My Brother"(同じく邦題は、「私の兄弟」)の別テイク1と、10曲目"The Sun Is Burning"(「太陽は燃えている」)の別テイク12が未発表の別テイクとしてボーナストラックとなっている。
S&Gは好きなグループだが、さすがにこのアルバムの曲は知らない曲がほとんどだった。知っていたのは、6の"The Sound Of Silence"と12の"Wednesday Morning, 3 A.M."くらいだった。あとは、PP&Mでしっていた、9の"Go Tell It On The Mountain"だけだ。これについては、やはりPP&Mのほうが好みだし、The Sound of Silenceに関しても、アコースティックヴァージョンじゃないほうが好きた。
全体として、少々物足りない気もするが、S&Gらしさというものが、いろいろと感じられるアルバムになっていると思う。
by SIMON & GARFUNKEL
Sony Music Entertainment
2001 (Originally Recorded 1964)
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1964年のサイモンとガーファンクルのデビューアルバム。そのオリジナルの12曲に加えて、3局のボーナストラックが収録されている。まず、BTの最初、13曲目として、3曲目の"Bleecker Street"(邦題は「霧のブリーカー街」)のデモが、7曲目"He Was My Brother"(同じく邦題は、「私の兄弟」)の別テイク1と、10曲目"The Sun Is Burning"(「太陽は燃えている」)の別テイク12が未発表の別テイクとしてボーナストラックとなっている。
S&Gは好きなグループだが、さすがにこのアルバムの曲は知らない曲がほとんどだった。知っていたのは、6の"The Sound Of Silence"と12の"Wednesday Morning, 3 A.M."くらいだった。あとは、PP&Mでしっていた、9の"Go Tell It On The Mountain"だけだ。これについては、やはりPP&Mのほうが好みだし、The Sound of Silenceに関しても、アコースティックヴァージョンじゃないほうが好きた。
全体として、少々物足りない気もするが、S&Gらしさというものが、いろいろと感じられるアルバムになっていると思う。
暗号解読(下)
暗号解読(下)
サイモン・シン 青木薫訳
新潮社
新潮文庫 シ-37-3
平成19年7月1日 発行
ISBN:978-4-10-215973-6 C0198
366+16ページ
----------
The Code Book
by Simon Singh
1999
----------
--------------------
☆x5。
この下巻では、上巻の続き、第5章からスタートしている。第5章は、暗号というよりは失われた言語をいかにして、解読していったかという話を、第6章、7章では、原題のコンピュータの通信に用いられている暗号通信がいかにして得られたのかを、そして第8章では、それに続く未来の暗号、量子暗号を扱っている。
現在の暗号通信にとって、素因数分解が極めて重要な役割を果たしている、ということは知ってはいたが、それがより具体的には、どうして重要なのかといったやや難しい話はあまり理解していなかった。この6、7章ではそれらの仕組みをとてもわかりやすく書いていた。そして、個人的には、モジュラー算術(mod aとか)についての説明が、腑に落ちたというか、とてもすっきり理解てきたことが印象的だった。
また、暗号のみならず、終盤では、量子コンピュータについても説明をしていたが、量子コンピュータが従来のコンピュータの単純な延長線上の存在ではなく、大きく飛躍したものであるというのもこの本の説明を読んで納得出来た。
元々は単行本だった本を文庫化したということもあるし、更に、原書がでてからの時間も合わせると、約10年ほどの時間が経過していることになるが、かなり最新に近いところにある研究に関しても、本書で書かれていたと思う。その点、サイモン・シンの文章の上手さというのは、他に類を見ない水準にあると思う。
サイモン・シン 青木薫訳
新潮社
新潮文庫 シ-37-3
平成19年7月1日 発行
ISBN:978-4-10-215973-6 C0198
366+16ページ
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The Code Book
by Simon Singh
1999
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☆x5。
この下巻では、上巻の続き、第5章からスタートしている。第5章は、暗号というよりは失われた言語をいかにして、解読していったかという話を、第6章、7章では、原題のコンピュータの通信に用いられている暗号通信がいかにして得られたのかを、そして第8章では、それに続く未来の暗号、量子暗号を扱っている。
現在の暗号通信にとって、素因数分解が極めて重要な役割を果たしている、ということは知ってはいたが、それがより具体的には、どうして重要なのかといったやや難しい話はあまり理解していなかった。この6、7章ではそれらの仕組みをとてもわかりやすく書いていた。そして、個人的には、モジュラー算術(mod aとか)についての説明が、腑に落ちたというか、とてもすっきり理解てきたことが印象的だった。
また、暗号のみならず、終盤では、量子コンピュータについても説明をしていたが、量子コンピュータが従来のコンピュータの単純な延長線上の存在ではなく、大きく飛躍したものであるというのもこの本の説明を読んで納得出来た。
元々は単行本だった本を文庫化したということもあるし、更に、原書がでてからの時間も合わせると、約10年ほどの時間が経過していることになるが、かなり最新に近いところにある研究に関しても、本書で書かれていたと思う。その点、サイモン・シンの文章の上手さというのは、他に類を見ない水準にあると思う。
ストライクウィッチーズ 弐ノ巻 スオムスいらん子中隊恋する
ストライクウィッチーズ 弐ノ巻 スオムスいらん子中隊恋する
原作:島田フミカネ&Projekt Kagonish
著:ヤマグチノボル
角川書店
角川スニーカー文庫 S-129-12 角川文庫14590
平成19年3月1日 初版発行
ISBN:978-4-04-424606-8 C0193
206ページ
----------
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☆x3.5くらい。
ストライクウィッチーズ小説版の第2冊目。
今回も正にライトノベルというか、非常に軽い。まず、分量自体が少ない。本の厚さ自体非常に薄く、短時間で読み終えてしまった。また、全体の戦局の変化としては、かなり大きな変化があるにもかかわらず、それらの扱い、あるいは戦闘シーンの扱いもそれほど重要視せず、相変わらず、各キャラクターの行動などの方を中心に据えている、というか、この作品では、そちらの方がそもそもメインかもしれないが。
分量が少ないこともあり、簡単に読めてしまったが、こういう軽いものもたまには良いとも思う。
原作:島田フミカネ&Projekt Kagonish
著:ヤマグチノボル
角川書店
角川スニーカー文庫 S-129-12 角川文庫14590
平成19年3月1日 初版発行
ISBN:978-4-04-424606-8 C0193
206ページ
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☆x3.5くらい。
ストライクウィッチーズ小説版の第2冊目。
今回も正にライトノベルというか、非常に軽い。まず、分量自体が少ない。本の厚さ自体非常に薄く、短時間で読み終えてしまった。また、全体の戦局の変化としては、かなり大きな変化があるにもかかわらず、それらの扱い、あるいは戦闘シーンの扱いもそれほど重要視せず、相変わらず、各キャラクターの行動などの方を中心に据えている、というか、この作品では、そちらの方がそもそもメインかもしれないが。
分量が少ないこともあり、簡単に読めてしまったが、こういう軽いものもたまには良いとも思う。
2009年4月2日木曜日
暗号解読(上)
暗号解読(上)
サイモン・シン 青木薫訳
新潮社
新潮文庫 シ-37-2
平成19年7月1日 発行
ISBN:978-4-10-215972-9 C0198
340ページ
----------
The Code Book
by Simon Singh
1999
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☆x4.5。本書は平成13年(2001年)に新潮社から出版された「暗号解読」の文庫版の上巻になる。
この上巻では、カエサルの時代から用いられていた暗号や、スコットランド女王メアリーにとって決定的だった暗号など、時代とともに進化してきた暗号や、暗号作成者と暗号解読者の働きを追い、第2次世界大戦にドイツ軍が用いたエニグマの解読。それを解読した様々な人々を紹介するところまでが書かれている。
暗号は元来からして、あまりオープンにするという性格のものではないので、本書のテーマは、なかなかなじみの無いものだったし、特に近代以降の、数学的に高度に発達した暗号の制作の過程や、或いは解読の様子を説明されても、どうしても難しいと感じる場面が多かった。しかし、それでも本書は、単なる概説書に終わらず、暗号に関わった様々な人々のドラマを描き、ある意味ではかれらの様子が実際に見てきたかのように生き生きと描写されている。
内容的には決してやさしくはないが、十分に読んで楽しむことの出来る作品だったと思う。
サイモン・シン 青木薫訳
新潮社
新潮文庫 シ-37-2
平成19年7月1日 発行
ISBN:978-4-10-215972-9 C0198
340ページ
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The Code Book
by Simon Singh
1999
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☆x4.5。本書は平成13年(2001年)に新潮社から出版された「暗号解読」の文庫版の上巻になる。
この上巻では、カエサルの時代から用いられていた暗号や、スコットランド女王メアリーにとって決定的だった暗号など、時代とともに進化してきた暗号や、暗号作成者と暗号解読者の働きを追い、第2次世界大戦にドイツ軍が用いたエニグマの解読。それを解読した様々な人々を紹介するところまでが書かれている。
暗号は元来からして、あまりオープンにするという性格のものではないので、本書のテーマは、なかなかなじみの無いものだったし、特に近代以降の、数学的に高度に発達した暗号の制作の過程や、或いは解読の様子を説明されても、どうしても難しいと感じる場面が多かった。しかし、それでも本書は、単なる概説書に終わらず、暗号に関わった様々な人々のドラマを描き、ある意味ではかれらの様子が実際に見てきたかのように生き生きと描写されている。
内容的には決してやさしくはないが、十分に読んで楽しむことの出来る作品だったと思う。
2009年4月1日水曜日
生物と無生物のあいだ
生物と無生物のあいだ
福岡伸一
講談社
講談社現代新書 1891
2007年5月20日 第1刷発行 /2007年8月9日 第7刷発行
ISBN:978-4-06-149891-4 C0245
285ページ
--------------------
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☆x4。良質なポピュラーサイエンス。
本書は分子生物学を研究する著者が、生物と無生物について、特に「動的平衡」という考え方を用いて、その両者のあいだにある差異について書いてある本。主に、2つの部分からなる。前半部分では、生物学、特に20世紀に大きく発展した遺伝子などを扱う分子生物学の発展の歴史を概略している。後半部分では、それらをうけて著者自身がどのような研究を行ってきたのかなどの、比較的狭い分野についての記述がなされている。また、前者は生物学の発展の歴史を辿るともに、それらに関わった学者たちの、あるいは彼らの研究の別の側面についても同時に描いている。
読み終えてみて、非常に面白かったと思う。帯には、「極上の科学ミステリー」といった文句が並んでいるが、むしろ本書の内容からすると、「良質なポピュラーサイエンス」といったところだと思う。海外ではサイモン・シンの「フェルマーの最終定理 (新潮文庫)
」などの一連の著作に代表されるように多くの書籍があるが、日本人が日本語書いたものでこれだけ読みやすいものはそうは無いと思う。その意味でも、本書の存在意義は大きいと思う。
サイモン・シンの著作との相違点は、サイモン・シンの場合は彼自身がその分野の専門家ではないが、福岡氏は正にこの分野を専門にしているというところか。また、フェルマーの最終定理がもう決着のついた問題を扱っているのに対し、本書の終盤で触れられている問題は、まだ解明されていない問題だというのも一つの違いであると思う。
本書は、重要な科学上の問題をわかりやすく書いてあるという点で非常に優れていると思うし、また、野口英世などが世間で思われているような「偉人」とは違った人物であったようだというのも興味深く読むことが出来た。一方で、本書の最終盤においては、やや尻切れとんぼな感じがどうしても拭いきれないところが少し残念な気がする。
福岡伸一
講談社
講談社現代新書 1891
2007年5月20日 第1刷発行 /2007年8月9日 第7刷発行
ISBN:978-4-06-149891-4 C0245
285ページ
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☆x4。良質なポピュラーサイエンス。
本書は分子生物学を研究する著者が、生物と無生物について、特に「動的平衡」という考え方を用いて、その両者のあいだにある差異について書いてある本。主に、2つの部分からなる。前半部分では、生物学、特に20世紀に大きく発展した遺伝子などを扱う分子生物学の発展の歴史を概略している。後半部分では、それらをうけて著者自身がどのような研究を行ってきたのかなどの、比較的狭い分野についての記述がなされている。また、前者は生物学の発展の歴史を辿るともに、それらに関わった学者たちの、あるいは彼らの研究の別の側面についても同時に描いている。
読み終えてみて、非常に面白かったと思う。帯には、「極上の科学ミステリー」といった文句が並んでいるが、むしろ本書の内容からすると、「良質なポピュラーサイエンス」といったところだと思う。海外ではサイモン・シンの「フェルマーの最終定理 (新潮文庫)
サイモン・シンの著作との相違点は、サイモン・シンの場合は彼自身がその分野の専門家ではないが、福岡氏は正にこの分野を専門にしているというところか。また、フェルマーの最終定理がもう決着のついた問題を扱っているのに対し、本書の終盤で触れられている問題は、まだ解明されていない問題だというのも一つの違いであると思う。
本書は、重要な科学上の問題をわかりやすく書いてあるという点で非常に優れていると思うし、また、野口英世などが世間で思われているような「偉人」とは違った人物であったようだというのも興味深く読むことが出来た。一方で、本書の最終盤においては、やや尻切れとんぼな感じがどうしても拭いきれないところが少し残念な気がする。
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