暗号解読(下)
サイモン・シン 青木薫訳
新潮社
新潮文庫 シ-37-3
平成19年7月1日 発行
ISBN:978-4-10-215973-6 C0198
366+16ページ
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The Code Book
by Simon Singh
1999
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☆x5。
この下巻では、上巻の続き、第5章からスタートしている。第5章は、暗号というよりは失われた言語をいかにして、解読していったかという話を、第6章、7章では、原題のコンピュータの通信に用いられている暗号通信がいかにして得られたのかを、そして第8章では、それに続く未来の暗号、量子暗号を扱っている。
現在の暗号通信にとって、素因数分解が極めて重要な役割を果たしている、ということは知ってはいたが、それがより具体的には、どうして重要なのかといったやや難しい話はあまり理解していなかった。この6、7章ではそれらの仕組みをとてもわかりやすく書いていた。そして、個人的には、モジュラー算術(mod aとか)についての説明が、腑に落ちたというか、とてもすっきり理解てきたことが印象的だった。
また、暗号のみならず、終盤では、量子コンピュータについても説明をしていたが、量子コンピュータが従来のコンピュータの単純な延長線上の存在ではなく、大きく飛躍したものであるというのもこの本の説明を読んで納得出来た。
元々は単行本だった本を文庫化したということもあるし、更に、原書がでてからの時間も合わせると、約10年ほどの時間が経過していることになるが、かなり最新に近いところにある研究に関しても、本書で書かれていたと思う。その点、サイモン・シンの文章の上手さというのは、他に類を見ない水準にあると思う。
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