2009年5月4日月曜日

無縁塚 浪人左門あやかし指南

無縁塚 浪人左門あやかし指南
輪渡颯介
講談社
2009年4月27日 第1刷発行
ISBN:978-4-06-215435-2 C0093
235ページ
----------

---------------
輪渡颯介による浪人左門シリーズの3作目。

このシリーズは1作目から読んでいるが、毎回コンスタントに安定した質の作品に仕上がっている。今作でも、剣の腕は一級だが幽霊、怪談話を異常に怖がる甚十郎、その手の話と酒が大好きで、いつも甚十郎を怖がらせて楽しんでいる浪人の左門、生真面目な辻村鉄之助といった、おなじみの面々が幽霊屋敷に関わりを持つことが発端となっている。

今作が、前2作と違うのは、いつもなら真っ先に飛び込んでいく左門が、あの屋敷には近づくなといい、また、普段なら自分からは絶対に近づかない甚十郎が自ら出張って行くところか。もしくはそもそもの発端となった鉄之助の行動か、勿論それぞれ理由があった上での行動なのだが、いつもの面子のいつもとは違った行動というのも、今作での一つのポイントだと思う、

作品の出来は、今作でも期待通りの出来といっていいと思う。

今作で気になるというか,若干の不満点は、作品の内容ではなく、本自体の話になるが、前2冊が、ノベルス版であるのに対し、今作はソフトカバーの単行本となっていることだ。それによって値段がおそらく400〜500円くらい上がっているし、また、サイズが大きくなっているためにかさばる等のマイナス面がいくつかある。加えて個人的に言うなら、前2冊の表紙のデザイン、イラストが割と気に入っていたので、それが変わってしまったことも不満だ。ノベルスであれば、作品自体に番号が振ってあるので何作目か分かりうるが、それも無くなり後から読む読者などに取ってはそういう意味でも不親切だと思う。どういう理由かは分からないが、新シリーズなどならともかく、シリーズの途中でそういうことをするのは、少し無神経すぎると思う。

0 件のコメント: