2009年6月30日火曜日

MORI LOG ACADEMY 13 モリログ・アカデミィ13 ウは宇宙のウ

MORI LOG ACADEMY 13 モリログ・アカデミィ13 ウは宇宙のウ
森博嗣
メディアファクトリー
2009年3月31日 初版第1刷発行
ISBN:978-4-8401-2754-7 C0195
399ページ
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 ブログ「MORI LOG ACADEMY」の書籍化の最終第13巻。

 11巻までは,順番通りに読めたが、最後12と13が逆になってしまった。とはいえ、影響は殆どなし。そもそも、時事ねたがメイントピックというわけではないし、ブログで毎日読んでいるときは、本には数ヶ月ずれていたわけだし。

 巻末に萩尾望都氏との対談の様子が載っているが、「トーマの心臓」という作品も読んだことがないし、ほかの作品も読んだことがないのであまりよくわからないというのが正直なところ。多分、当時の少年漫画誌というのが、あまり、コンテンツ的に魅力的でなかったというか、作品の傾向に偏りがあったのかな、という位。今後読んでみてみるのかも未定。

 ブログが終了して、一番きになるのは、毎日安定し水準のコンテンツを書いている人というのが本当に少ない、というか、いないということ。不規則だったり、いまいち、自分に合わなかったり、ということが多いので、貴重だったな、と。特に、この人の作品を読んでいると、自分に近い種類の人間のようだったし。残念。まあ、まだしばらくは作家を続けるようなので大丈夫か。

 そういえば、Bradburyのあの作品のタイトルはこれなのか、それとも、太陽の黄金のりんごなのか、両方あるみたいだが、どちらだろう。個人的には「霧笛」がすきだが。

2009年6月24日水曜日

クラウドソーシング みんなのパワーが世界を動かす

クラウドソーシング みんなのパワーが世界を動かす
ジェフ・ハウ
中島由華 訳
早川書房
ハヤカワ新書juice 001
2009年5月20日 初版印刷 /2009年5月25日 初版発行
ISBN:978-4-15-320001-2 C0234
421ページ
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Crowdsourcing -Why the Power of the Crowd is Driving the Future of Business
by Jeff Howe
2008
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 「ミラーニューロンの発見―「物まね細胞」が明かす驚きの脳科学 (ハヤカワ新書juice)」と同じく、早川新書juiceの1冊。

 こちらは、クラウドソーシングという言葉の生みの親である著者がクラウドソーシングという方法?、システム?によって大きな成功を収めた企業を取材し、紹介している本。もちろん、成功している企業の影で、失敗している企業もそれ以上にたくさん存在しているはずだが、成功しているタイプにもいろいろあって、非常に興味深い。

 上手くいっている例の特徴として、群集に何かをさせるというよりも、そのための場、プラットフォームを提供し、後は群衆に任せ、企業はそれを上手くコントロールあるいは、コーディネイトしていく、というのが多いようで、これは、日本政府が良く採る政策の真逆で、さもありなんという感じ。

 成功した企業の中には本当に単純なアイディアで大きな成功を達成しているところも少なくないようで、いろいろと示唆に富んでいるというか参考にすべき点は多いと思う。少しは見習っていもいいと思うが、多分大企業ほどしないだろうとも思う。残念。

2009年6月19日金曜日

誰の死体?

誰の死体?
ドロシー・L・セイヤーズ
浅羽莢子 訳
東京創元社
創元推理文庫 M-セ-1-2 183-02
1993年9月24日 初版 /1993年11月12日 再版
ISBN:4-488-18302-6 C0197
287ページ
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Whose Body?
by Dorothy L. Sayers
1923
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 ドロシー・L・セイヤーズによる、ピーター・ウィムジイ卿の長編第1作。

 今まで、セイヤーズの本は読んでこなかったが、読んでみると、思っている以上に読みやすかった。最近の本のように、必要以上に複雑にしてひっくり返したりしていないという点もその一員だと思う。

 また、クリスティなど同時代の作家の本と比べてみて印象的なのは、ピーター卿の使用人らに対する態度がある。これまで読んだ中では、使用人やあるいは一般的な市民に対して、ここまでフレンドリーというか、普通に接している貴族の姿というのは、ほとんど読んだ記憶がなかったので、そのあたりも興味深かった。

2009年6月18日木曜日

なぜ世界は不況に陥ったのか ―集中講義・金融危機と経済学

なぜ世界は不況に陥ったのか ―集中講義・金融危機と経済学
池尾和人/池田信夫
日経BP社
2009年3月2日 第1版第1刷発行 /2009年3月12日 第1版第3刷発行
ISBN:978-4-8222-4723-2 C0033
301ページ
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 サブプライムローン問題に端を発する今回の一連の金融危機に対して、経済学的な分析を書いた本。

 この本の中で述べられている内容については、すべて同意できるわけではないが、今回の経済危機において、日本経済がアメリカの問題に巻き込まれただけというわけではなく、構造的に成長率が低下しているというような類の話は、確かにそうだと思うところも割とあったと思う。

 この本のプラスに評価すべきところとしては、割と早い時期に出たというあたりだとか、きちんと経済理論を理解したうえで、それを基に話を進めている点だと思う。

 一方で、金融関連の用語など必ずしもすべての読者がそれらに通じているわけではないという所も考慮してほしいと思う。巻末に用語一覧が付いているものの、読みながらいちいちそれを参照するのは面倒だし、今回の金融危機は、金融業に携わる一部の人の問題というより、もっと多くの人にとって重要な問題なのだから、読者を自ら限定するようなつくりになっているというのは、読む側にとっても、或いは出版者的にもマイナスだと思う。

 また、折角二人の経済学者が話をしているのだから、もっとその形を活かすような作り方をしてもよかったと思う。すなわち、例えばベッカー&ポズナーのように、お互いが同様専門的な立場から意見を言っているのかなどを明確にしたうえでの議論をしたりするなどの工夫があってもよかったと思う。もちろん、本文でも、それぞれが自らの専門分野について説明をする場面はあったが、それ以外の場面では、お互いがすでにその結論を知ったうえで話をしているというか、仮にせりふを逆にしたとしても特に問題なく読めてしまうように感じた箇所が多かった。もっと、本のコンセプトというか、工夫があってもいいと思った。

2009年6月16日火曜日

ミスマルカ興国物語IV

ミスマルカ興国物語IV
林トモアキ
角川書店
角川スニーカー文庫 S150-23
平成21年5月1日 初版発行
ISBN:978-4-04-426619-6 C0193
298ページ
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 シリーズ4作目。

 前2作と同様、紋章の情報を基に他国に出かけていき、そこで(トラブルに巻き込まれつつ)紋章を探す、というパターン。

 最後のあとがきの部分に漫画化の情報があるが、この作品のように主人公が簡単に服を脱ぐような作品の場合、アニメ化のときの障害になるような気がする。特に、角川とかメディアワークスあたりは、その辺、力を入れているようだから、どうするのか。作者もわかってそれをしているとは思うが、どう処理するか、少し興味がある。

 ストーリー全体としては、物語全体にも影響を及ぼしそうな情報も出てきたりと、少しずつ先が見えてきたというか、全体の輪郭が定まりつつあるような感じ。しかし、この作品に登場する人物は権謀術数をめぐらすというか、腹黒い人物が多過ぎる感じがする。

ミラーニューロンの発見 「物まね細胞」が明かす驚きの脳科学

ミラーニューロンの発見 「物まね細胞」が明かす驚きの脳科学
マルコ・イアコボーニ
塩原通緒 訳
早川書房
ハヤカワ新書juice002
2009年5月20日 初版印刷 /2009年5月25日 初版発行
ISBN:978-4-15-320002-9 C0245
363ページ
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Mirroring People: The New Science of How We Connect with Others
by Marco Iacoboni
2008
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 ニューロンや或いはシナプス、といった話は少しは聞いたことがあって知っているつもりだったが、今回のミラーニューロンについては、まったく初めて聞く話題だった。読んでみての印象は、面白かったということと、そして、思っていた以上に歯応えがあるように感じたということだ。

 ハヤカワ新書juiceの第1回の配本ということもあり、出来のいい作品を持ってきたということも勿論あると思うが、それでも質は高いと思う。通常のいわゆる新書よりも、サイズも大きくページ数も多いが、1、2時間で簡単に読むことが出来るものと違って、やはり、それなりに難しくもあった。特に、図表が少ない(というか殆どない、ほんの数点ほど)ことや、いきなりミラーニューロンの発見の話が始まり、そもそもミラーニューロンがどういうものなのかわからないまま話が進んでいったりと、最初のうちは特に難しく感じた。

 また、同時期に紀伊国屋書店から出た「ミラーニューロン」もぱらぱらとめくってみたが、こちらは実験の細かいデータなどの結果がでていて、もっと専門レベルが高いというか、よく知らない素人には少し敷居が高いというか、そもそも対象とする読者が違っているように思う。

 それに比べると、本書は、一般のレベルの読者向けに書いてあるようで、読んでみて明快な説明だったと思う。感じとしては、同じく早川書房の「予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」」の脳科学の観点からのアプローチ、という表現が近いと思う。少なくとも、両者の書き方などは、非常に筆者が実際にその分野のエキスパートであるとか、さまざまな実験の結果などを多く引用している点など、共通点が多いと思う。

 新書としてみた場合、この1365円という価格は確かに高いと思うが、ミラーニューロンという非常に新しいテーマで日本語の文献が(前述の書籍を除いて)殆ど、特に一般向けの書籍がないこと、また、本書の内容を考えた場合、この値段はむしろ安いと思う。

2009年6月12日金曜日

ネコソギラジカル(中)赤き征裁vs.橙(=だいだい)なる種(=しゅ)

ネコソギラジカル(中)赤き征裁vs.橙(=だいだい)なる種(=しゅ)
西尾維新
講談社
講談社文庫 に-32-8 西尾維新文庫
2009年4月15日 第1刷発行
ISBN:978-4-06-276337-0 C0193
611ページ
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 ネコソギラジカル(上)十三階段(講談社文庫)に続く戯言シリーズの最終作の第2冊目。

 今回の文庫化はシリーズを通して、基本的に本文はノベルス版との違いはない。表紙のイラストや栞、あとがきが付くくらいでほぼ当時のままになっている。さすがに最初の頃の鬱陶しい感じは弱まってきていると思うが、それでも600ページ超の文庫はちょっときつい。

 まもなく下巻も文庫で出るが、そのほかのシリーズなどもまた、文庫化していってほしいと思う。個人的な印象としては、このシリーズよりも他のシリーズのほうが完成度としてはいいと思う。

2009年6月9日火曜日

聖剣の刀鍛冶(=ブラックスミス)#4. Hero

聖剣の刀鍛冶(=ブラックスミス)#4. Hero
三浦勇雄
メディアファクトリー
MF文庫J み-01-12
2009年1月30日 初版第一刷発行
ISBN:978-4-8401-2602-1 C0193
259ページ
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シリーズ4作目。

今回は前作までの、都市内でそこに現れた相手撃退するというパターンとは違い、珍しく遠征している。ただ、移動中の場面におおくのページが割かれるということもなく、動き回っている場所がいつもとは違うというだけでパターンというか構造は基本的に一緒。

前作までとの違いというと、主人公2人が随分と素直になったというか、今までだったら外に出さないようにしていたようなところまで含めた感情を出すようになったというあたりだと思う。角が取れたというか、丸くなったというか、そんな感じ。

今作は、物語全体の流れの中からいうと、かなり大事件が起きているが、作品全体の雰囲気はどちらかというと、のんびりしているというか、第1幕と第2幕の間、或いは閑話休題のような雰囲気だったと思う。もしかすると、前作までと比べて、悪意が少ないからそう感じるのかもしれない。まだ、聖剣が聖剣たる所以が何なのかなど、重要な要素がオープンになっていないが、色々と物語が動き出す要素は揃って来ているので、次作を楽しみにしたい。

ミレニアム2 火と戯れる女〔下〕

ミレニアム2 火と戯れる女〔下〕
スティーグ・ラーソン
ヘレンハルメ美穂・山田美明 訳
早川書房
早川書房 117240
2009年4月10日 初版印刷 /2009年4月15日初版発行
ISBN:978-4-15-209020-1 C0097
452ページ
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Flickan Som Lekte Med Elden
by Stieg Larsson
2006
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 ミレニアムシリーズ3部作の2作目の下巻。このシリーズは1冊ずつが独立した作品となっているので、2作目から読むことも可能だが、登場人物の多くは、1作目で出てきた人物ばかりだし、また、書かれている内容にしても、第1作を前提としているので、順番通りに読む方が良い。

 読んでみての感想としては、1作目よりもこちらの方が面白いと感じた。1作目が過去の事件を軸に物語が展開していたのに対し、今作では、過去のある出来事が重要な意味を持つという点はあるが、現在進行形で動いている事件が中心にあるので、緊張感という意味では前作よりもあるし、より躍動感があるように思う。

 加えて、読む側が各キャラクターがどういう人物でどういうパーソナリティであるかということを知っているというのも、前作を読んだときとは大きく異なっている。その辺りも、ほぼはじめから物語に入って行けた一つの要因かもしれない。

 とりあえず、2作目までは読んだが、次の第3作が、まだ出ていない(英語などでも2009年10月頃らしい)ので、しばらくはお預け状態になる。日本語版がいつ頃出るかはわからないが、いくつかの状況もふまえたうえで、個人的な予想では、英語などの諸外国語版とそう変わらない時期、おそらく、それより早いということはないだろうと思う。もし、英語などよりも幾らか遅れるようなら、英語ででも読むことになると思う。

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2009年6月12日 追記
 ミレニアム三部作の3冊目の日本語訳のタイトル、発売日が発表された。

 タイトルは『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士』(上・下)。英語版のタイトルが"The GIrl Who Kicked the Hornets' Nest"(=蜂の巣を蹴る少女)となっており、これまでの2冊はスウェーデン語版のタイトルではなく、英語版のタイトルにそろえていたが3冊目ではオリジナルタイトルを採用しているようだ。

 また、英語版等の発売が2009年10月ということを考えると、日本語版の7月9日というのはずいぶんと早い。うれしい誤算だった。

 詳しい情報は以下の早川書房のニュースリリース(2009年6月11日)から(あらすじなどもあり)。
早川書房のニュースリリース(2009年6月11日)のページ


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2009年6月13日 更に追記
 早川書房の刊行予定のページを見ると、タイトルが『ミレニアム3 蜂の巣をつつく女』(上・下)となっている。どちらのタイトルが正しいかは不明。
早川書房のページ

2009年6月2日火曜日

ミレニアム2 火と戯れる女〔上〕

ミレニアム2 火と戯れる女〔上〕
スティーグ・ラーソン
ヘレンハルメ美穂・山田美明 訳
早川書房
早川書房 117239
2009年4月10日 初版印刷 /2009年4月15日初版発行
ISBN:978-4-15-209019-5 C0097
462ページ
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Flickan Som Lekte Med Elden
by Stieg Larsson
2006
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 感想は下巻と一緒に。

 P.S.
 L・C・パルノー博士『数学のさまざまな側面』(ハーバード大学出版局)をチェック。本当に存在するか、簡単に調べた限りでは、該当する著者名は見つからない。