2009年12月11日金曜日

世界名探偵倶楽部

世界名探偵倶楽部
パブロ・デ・サンティス
宮崎真紀 訳
早川書房
ハヤカワ文庫HM HM-テ-12-1 HM-366-1
2009年10月10日 印刷/2009年10月15日 発行
ISBN:978-4-15-178451-4 C0197
397ページ
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El Enigma de París
by Pablo de Santis
2007
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  2007年第1回プラネタ‐カサメリカ賞受賞(ラテンアメリカの文学を世界に広める、という趣旨の下に創設された賞らしい)。

世界中の名探偵たちによる"十二人の名探偵" クラブのメンバーが万博直前のパリに集まり・・・という、ミステリが好きな人間にとっては、非常に魅力的な設定になっている。読み始める前に勝手に抱いていた予想では、ホームズやクイーンといった実在の?(架空の)名探偵が登場するのかと思っていたら、全然関係なかった。

また、作品自体もまずは主人公の探偵助手が師である探偵の下に弟子入りするというところからスタートする。まあ、当然といえば当然だが、この最初のアルゼンチンでの場面、それから、パリに到着してから事件が起こるまでの場面というのは、退屈というか、あまり楽しめない場面が結構な長さになっている。

また、探偵と助手という、「ホームズとワトソン」のペアができているが実際は助手はお喋りばかりで探偵助手らしい ことはしないし、かの名探偵たちも、役割としては、むしろワトソンの役が与えられているように見える。この辺りは著者一流の、のいわゆる「名探偵」という人種への皮肉というか、わざわざ舞台を19世紀末のパリ万博の直前を舞台にした理由にもなっているのだと思う。

そういう意味では、この作品は現代のミステリの水準からすると、必ずしも高くはないし、色々と違和感が感じられる部分も多いが、中盤以降の展開、あるいは最後パズルのピースが収まるべきところに収まる様は、なかなか面白いと思う。たまには、ドロドロした長編作品ばかりではなく、こういうちょっとレトロなものも良いかなと思う。

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