2010年1月3日日曜日

消された龍馬 念写探偵 加賀美鏡介 The thought photography detective Kyosuke Kagami

消された龍馬 念写探偵 加賀美鏡介 The thought photography detective Kyosuke Kagami
楠木誠一郎
講談社
講談社ノベルス クJ-04
2009年12月7日 第1刷発行
ISBN:978-4-06-182690-8 C0293
222ページ
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念写探偵 加賀美鏡介』に続く、シリーズ第2弾。

メインキャラは全体とほぼ同じながら、それぞれの身内が出てきたり、或いは普段とは違った一面を見せたりと、前作よりも少しキャラについての情報が増えた分だけ各キャラクターがより立体的になったという印象はある。ただそれでも、ミステリとして見た場合、どうしても小さいという印象を持ってしまう。今作では過去の事件として扱うのは、坂本龍馬暗殺という、これまで何度も使い古されてきた題材であり、敢えてこれを取り上げる以上、それなりの新解釈というか、相応の理由がないと説得力に欠けるように思う。残念ながら、その点で強い印象を受けなかった。また、現在の事件にしても、その動機は陳腐でありふれているように思う。

或いは、警察の行動についても、違和感を覚える。警察組織が事件の初期段階、しかも、学校というクローズドな場所で起き、容疑を欠けられた人間がいる段階で、民間の人間に頼るというのは、組織ではなく個人の行動としても、不自然に過ぎると思う。探偵役が事件に関わらないとはじまらないのは分かるが、もう少しちゃんとしてエキュスキューズが欲しい。

その他、同じ作者の別のシリーズのキャラクターが登場しているようだが、そちらは読んでいないのでよくわからない。また、本編とは関係ないが、今作の表紙では、登場人物のイラストが思いっきり書かれている。別に悪いとは思わないが、個人的には前作のように、シルエット風というか、あまりはっきり分かりすぎない方が良いように思う。こういうのは、想像で補ってこそ、という面もあると思うので、その余地を無くしてしまうというのは、あまり良いとは思わない。

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