横溝正史自選集 6 悪魔の手毬唄
横溝正史
出版芸術社
横溝正史自選集 6
発行日 平成19年5月25日 第1刷
ISBN:978-4-88293-323-6
C0093
365ページ
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初めて読む横溝正史の作品。
これまで、(少し前の)日本人作家のミステリを読むことは、敢えて避けてきたが、ヴァン・ダインの『僧正殺人事件』での巻末の解説に名前があったので、試しに読んでみた。表現や、細部でのやや荒っぽい所(つまり、最近の作品のようなある意味での神経質さは感じられない)など、そういった所はどうしてもめにつく所はある。ただ、そういった枝葉について気にしなければ、物語としては、文句無しで面白いと思う。こういった以上とも言える世界を作り、その中で展開していく物語、というパターンは今もよく見られる。その意味で、この作品は、現在でも十分に通じるものを持っていると思う。
個人的な好みをいうならば、作者も力を注いだ童謡、すなわち、手毬唄(巻頭にあるため読者は見ることが出来る)を、物語内でももっと早く登場させた方が面白いように思う。『僧正ー』では、マザーグースを通じて、殺人者の不気味な意志を感じることが出来た。今作でも、同様の効果を得られたと思う。
また、この出版芸術社の選集では、本編に加えて、どういった経緯で本作が書かれたかなどの、解説というか補足的な情報もあるので、そちらも面白いかもしれない。
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