猫物語(白)
西尾維新
講談社
講談社BOX ニA-22
2010年10月27日 第1刷発行
ISBN: 978-4-06-283758-3
C0093
292ページ
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羽川翼の、羽川翼による、羽川翼のための物語。
タイトルだけ見ると、前作『猫物語(黒)』と対応しているように見えるが、全然別の話。説明の言葉でいうならば、「新章」のその第1作である。読んだ印象としては、これまでの6冊を大きく「問題編」と括った時の、その回答編というように感じられた。
この物語は羽川翼のための物語。自身に決着を付ける物語、決別する物語だ。ここを境に彼女の止まっていた時間が動き出す。長い間眠っていたお姫様が目を覚ますような。始まりの終わりと新たな始まり。そう考えると、新章という言葉はふさわしいと思うが、単純に第1章から第2章へ移ったというのではなく、もう一つ上のステップヘ進んだような感じだ。また、既にタイトルが明らかにされているこの後に続く作品がどのような内容であるかはわからないが、この『白』のような物語だとするならば、それは、『猫物語(黒)』までと地続きではないだろう。それがどの程度かはわからないが、物語としても、或いは時間的な面でも、幾分離れたものになるような気がする。だとしたら、「章」というようにまだまだ続くような言葉よりも、「問題と回答」というようにはっきりと区切り、そして、この物語は羽川翼のための物語という面を強く出した方がいいと思う。
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