2011年3月19日土曜日

007/薔薇と拳銃

007/薔薇と拳銃
イアン・フレミング
井上一夫 訳
東京創元社
創元推理文庫 M-フ-10-5 138-07
1964年5月21日 初版
2006年11月10日 60版
新版 2007年6月29日 初版
ISBN: 978-4-488-13807-3
C0197
298ページ
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For Your Eyes Only
by Ian Fleming
1960
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「薔薇と拳銃」 "From a View to a Kill"
「読後焼却すべし」 "For Your Eyes Only"
「危険」 "Risico"
「珍魚ヒルデブランド」 "The Hildebrand Rarity"
「ナッソーの夜」 "Quantum of Solace"
の5編(原書では、1-2-5-3-4の順に収録の模様)。

 この短編集の中で、映画化されている中で言うと、1、2、5の3作についてはタイトルにも残っているが、その他の2作についても、背景や登場人物などを通じてある程度影響しているようだ。

 007の作品は、長編から映画化され、また、次第に、原作の影響が薄くなり娯楽色が強くなっているので、短編を原作とした映画は、ほとんど原形が残っていなかったりもするが、小説としての面白さは別物だと思う。特に、この作品自体は1960年の出版ということで、イアン・フレミングの著作の中でも中頃の作品ということもあり、また、長編と比べて(当たり前だが)短いので、その分凝縮されている。ストーリーの面でも、いわゆる起承転結、お決まりのパターンに慣れてしまっている分、展開の面白さも味わえると思う。

 以前、どこかでフレミングの007シリーズを「大人のための童話」といった形容をしている文章を見かけた記憶があるが、この短編集などは正にそれに当てはまるように思う。どうしても、映画化されている作品に注目が集まりがちで、その原作という認識のされ方が多いが、作品としての質という意味では、この短編集があるいはベストかもしれない。

 また、個人的にちょっと面白いと感じたのはタイトル(とその日本語訳)だ。「読後焼却すべし」のは知っていたが、「薔薇と拳銃」は普通にGuns and Rosesだと思っていた。確かに象徴的な描写だというのはわかりが、この原題からこの日本語タイトルを持ってくるセンスは凄いと思った。他の作品についても、絵面が浮かぶ良いタイトルばかりだと思う。

cf. Wikipediaへのリンク
Ian Flemingのページ
"For Your Eyes Only"のページ

"For Your Eyes Only," by Sheena Easton,


"A View to a Kill," by Duran Duran,

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