鬼神伝 龍の巻
高田崇史
講談社
講談社ノベルス タS-32
2010年10月6日 第1刷発行
ISBN: 978-4-06-182736-3
C0293
312ページ
----------
----------
『鬼神伝』(鬼の巻、神の巻)の後に当たる話。時代的には、平安から数百年後の鎌倉時代、北条氏の時代という設定。前作と登場人物が一部共通している辺り、続編らしい面もある一方、前作の正当な続編というよりは、前作での出来事は既知とした別の物語という面もあり、どうにも中途半端な印象もある。こちらから読むよりは、前作である程度状況を把握しておく方が良いように思う。
基本的な構造は前作と同じく、鬼と神の戦いという大枠の中で主人公がどう関わっていくかという話なのだが、やはり全般的に違和感を覚えてしまう。というのは、この物語の動いている世界観が、イマイチ良くわからないというのがある。元来がミステリーランドのこども向けの作品であったためか(前作)、物語の展開が性急に過ぎるというか、作り込みが雑に見える。あるいは、人が刀を持って戦っている場で、姿形も、能力も桁違いに巨大な神々が時に神々を、或いは人を相手に戦っている。このパワーバランスというか、ゲームバランスというものがどうにも釈然としない。
他のシリーズの作品は、興味深く読んでいるので、このシリーズの、何ともいえない違和感がそれだけ目についてしまう。この1冊で無理に解決しようとせずに、もっとじっくりと濃い目の作品を目指した方が個人的には面白かったのでは、と思う。
0 件のコメント:
コメントを投稿