2011年6月7日火曜日

シブミ〔下〕

シブミ〔下〕
トレヴェニアン
菊池光 訳
早川書房
ハヤカワ文庫NV NV-ト-3-4 NV-1106
2006年2月10日 印刷
2006年2月15日 発行
ISBN: 4-15-041106-9
C0197
341ページ
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Shibumi
by Trevanian
1979
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 シブミ下巻。

 『夢果つる街』とともに、タイトルは知っていたが未読だった本。この本に対しては、既存の枠組みでとらえるという行為は、意味がないどころか、却ってわからなくさせてしまうと思う。この作品がある面において「冒険」小説的な性格を有していることは、確かにそうだと思うが、それはこの作品のあくまでもごく一部を表しているに過ぎない。別の面を見れば、青春小説のようにも見え得るし、また、スリラーともいえる。そして、そのような言葉に還元することが困難な面をも有している。

 だからこそ、敢えて既存の枠組みにあてはめることは、この作品に対しては適当ではない。この作品は、それ自体が一つのジャンルといっても良いほど、独特な立ち位置にあるといえる。この作品が「世界中を熱狂させた」とある。それ自体はそうかもしれないし、そうなのだろうと思う。ただ、その内のどれだけが、この作品を理解し得たのか。この作品は読まねばわからないのは勿論だが、読んだ所で理解出来る保証はない。人によっては、何度読んでもダメだろう。

 基本的に、作品それ自体が面白ければ良いと思う。したがって、通常作者が誰であるとか、どういうつもりで書いたのか、といった国語の設問にあるようなことを考えるのは、どうでも良いことだと思っている。しかし、この作品に限っていえば、この作品の周囲にあるもの、背後に潜むものも気になる。こういう傾向の作家なのか。それとも、この「シブミ」が異端なのか。少し調べてみたいと思った。

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