人面屋敷の惨劇
石持浅海
講談社
講談社ノベルス イR-01
2011年8月
ISBN: 978-4-06-182790-5
C0293
332ページ
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物足りない。
人面屋敷という舞台設定。登場人物の背景など、これらの設定自体は非常に興味深いものだと感じた。ただ、全体を読んでみると、物足りなさが残る、というのが正直なところだ。これらの各種設定や、序盤の展開を見ている限り、どうしても期待値が高くなっていく。
当然、それは良いことなのだろうが、それに反して、中盤以降の展開の仕方が、イマイチ丁寧でないこと、決して雑というわけではないが、いわゆる本格と呼ばれるジャンルの作品はそこら辺がくどいくらい丁寧なのに比較して物足りない気がすること。或いは終盤、結論への持ち込み方、そのやり方が、これはやや強引だし、また、ラストについても、やはりご都合主義的というか、違和感を感じる。
本書のオビの文句に「狂気」という文字があるが、正直足りないと思う。確かに一部には存在するが、一番感じな所に欠けているように思う。スタートでの期待値が高いだけに、上手に着地出来なかった点が勿体ない。
2012年5月31日木曜日
五色沼黄緑館藍紫館多重殺人
五色沼黄緑館藍紫館多重殺人
倉阪鬼一郎
講談社
講談社ノベルス クL-09
2011年9月
ISBN: 978-4-06-182797-4
C0293
200ページ
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バカミスということを最初に宣言しているものの、それでもちょっとひどいと思う。
確かに、本文中に仕掛けられている仕掛けに関して言えば、結構手が込んでいるというか相当な労力をかけているとは思うものの、そこは本質ではないだろうというのが正直なところだ。まるで、そちらが目的で、ストーリー自体はおまけ以下というような扱いには違和感を覚える。
仕掛けを施すのが目的であるならば、ミステリである必要はない。ミステリとしてくくる以上は、きちんとミステリとして成立していて欲しい。本作ついていうなら、事件が起きてからの展開、あるいは、その事件そのものの扱いについても雑だと感じるし、仕掛けがこっている以外は、これといって評価すべきところはないと思う。
自己満足か、さもなければごく一部のマニア向けかは知らないが、こういうものが読みたいわけではない、というのが個人的な感想だ。
倉阪鬼一郎
講談社
講談社ノベルス クL-09
2011年9月
ISBN: 978-4-06-182797-4
C0293
200ページ
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バカミスということを最初に宣言しているものの、それでもちょっとひどいと思う。
確かに、本文中に仕掛けられている仕掛けに関して言えば、結構手が込んでいるというか相当な労力をかけているとは思うものの、そこは本質ではないだろうというのが正直なところだ。まるで、そちらが目的で、ストーリー自体はおまけ以下というような扱いには違和感を覚える。
仕掛けを施すのが目的であるならば、ミステリである必要はない。ミステリとしてくくる以上は、きちんとミステリとして成立していて欲しい。本作ついていうなら、事件が起きてからの展開、あるいは、その事件そのものの扱いについても雑だと感じるし、仕掛けがこっている以外は、これといって評価すべきところはないと思う。
自己満足か、さもなければごく一部のマニア向けかは知らないが、こういうものが読みたいわけではない、というのが個人的な感想だ。
2012年5月7日月曜日
探偵術マニュアル
探偵術マニュアル
ジェデダイア・ベリー
黒原敏行 訳
東京創元社
創元推理文庫 M-ヘ-16-1 197-54
2011年8月
ISBN: 978-4-488-19754-4
C0197
389ページ
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The Manual of Detection
by Jedediah Berry
2009
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まず一つ言えるのは、好き嫌いが分かれるであろう、ということ。内容は、ミステリ的要素のあるファンタジーだ。なんどなく、不思議の国のアリスをイメージさせるようなそんな作品に感じた。
そうわかって読めば、それなりに楽しめるだろうが、スタート地点からいろいろと間違っている。まず、裏表紙の説明を読む限り、ほとんどの人が、この作品がミステリだと考えるだろう。また、ハメット賞受賞という文言から、ファンタジーを連想するのは難しい。そして何より、本作は創元推理文庫から出ている。同じ東京創元社でも、ファンタジー、あるいは百歩譲ってSFとかからなら、勘違いはしにくいだろうが、よりにもよって「推理」と名のつくところから出ているのが、最大のミスディレクションだろう。意図してやったのかどうかはわからないが、ミステリと期待して読んだら、ファンタジーだったというのでは、期待はずれに感じる人間がいるのではとおもう。
本作は、意外といろいろな言語に翻訳されているようで、日本語版以外にもドイツ語、スペイン語、イタリア語などもあるようだ。英語版と同じデザインの表紙を採用している言語もあるが、日本語、あるいはドイツ語などはかなりテイストの異なるデザインになっており、その辺りも国によって、読み方が異なるようで興味深い。個人的には、ドイツ語版の表紙がいいと思う。
ジェデダイア・ベリー
黒原敏行 訳
東京創元社
創元推理文庫 M-ヘ-16-1 197-54
2011年8月
ISBN: 978-4-488-19754-4
C0197
389ページ
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The Manual of Detection
by Jedediah Berry
2009
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まず一つ言えるのは、好き嫌いが分かれるであろう、ということ。内容は、ミステリ的要素のあるファンタジーだ。なんどなく、不思議の国のアリスをイメージさせるようなそんな作品に感じた。
そうわかって読めば、それなりに楽しめるだろうが、スタート地点からいろいろと間違っている。まず、裏表紙の説明を読む限り、ほとんどの人が、この作品がミステリだと考えるだろう。また、ハメット賞受賞という文言から、ファンタジーを連想するのは難しい。そして何より、本作は創元推理文庫から出ている。同じ東京創元社でも、ファンタジー、あるいは百歩譲ってSFとかからなら、勘違いはしにくいだろうが、よりにもよって「推理」と名のつくところから出ているのが、最大のミスディレクションだろう。意図してやったのかどうかはわからないが、ミステリと期待して読んだら、ファンタジーだったというのでは、期待はずれに感じる人間がいるのではとおもう。
本作は、意外といろいろな言語に翻訳されているようで、日本語版以外にもドイツ語、スペイン語、イタリア語などもあるようだ。英語版と同じデザインの表紙を採用している言語もあるが、日本語、あるいはドイツ語などはかなりテイストの異なるデザインになっており、その辺りも国によって、読み方が異なるようで興味深い。個人的には、ドイツ語版の表紙がいいと思う。
海軍士官クリス・ロングナイフ 新任少尉、出撃!
海軍士官クリス・ロングナイフ 新任少尉、出撃!
マイク・シェパード
中原尚哉 訳
早川書房
ハヤカワ文庫SF SF-シ-14-1 SF-1736
2009年12月10日 印刷
2009年12月15日 発行
ISBN: 978-4-15-011736-8
C0197
607ページ
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Kris Longknife: Mutineer
by Mike Shepherd
2004
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海軍士官クリス・ロングナイフものシリーズ1作目。
分類としては一応ミリタリーSFというジャンルに属するのだろうが、そういう印象はほとんど受けない。もちろん、それらの要素もあるが、どちらかというともっとライトな印象、ちょうど表紙のイラストの印象そのままという感じだ。
内容的にも、SF的な部分は一つのガジェットというような感じで、むしろ冒険もの、あるいはミリタリーなライトノベルというような作りで非常に読みやすい。よくも悪くもアメリカ人に受けそうな、あるいは映画にでもしやすそうな作品だ。あまり真剣に読むには向かないが、誰でも取っ付きやすいという点では、割と初心者向けかもしれない。
日本語版のイラストは、エナミカツミ氏によるイラストで、今更説明するまでもないが、英語版の方のイラストをみると、いかにもアメリカという感じで、相当ごつい。たしかに、描写に忠実なのかもしれないが、こういうのを見ると、日本陣で良かったと思ってしまう。
マイク・シェパード
中原尚哉 訳
早川書房
ハヤカワ文庫SF SF-シ-14-1 SF-1736
2009年12月10日 印刷
2009年12月15日 発行
ISBN: 978-4-15-011736-8
C0197
607ページ
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Kris Longknife: Mutineer
by Mike Shepherd
2004
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海軍士官クリス・ロングナイフものシリーズ1作目。
分類としては一応ミリタリーSFというジャンルに属するのだろうが、そういう印象はほとんど受けない。もちろん、それらの要素もあるが、どちらかというともっとライトな印象、ちょうど表紙のイラストの印象そのままという感じだ。
内容的にも、SF的な部分は一つのガジェットというような感じで、むしろ冒険もの、あるいはミリタリーなライトノベルというような作りで非常に読みやすい。よくも悪くもアメリカ人に受けそうな、あるいは映画にでもしやすそうな作品だ。あまり真剣に読むには向かないが、誰でも取っ付きやすいという点では、割と初心者向けかもしれない。
日本語版のイラストは、エナミカツミ氏によるイラストで、今更説明するまでもないが、英語版の方のイラストをみると、いかにもアメリカという感じで、相当ごつい。たしかに、描写に忠実なのかもしれないが、こういうのを見ると、日本陣で良かったと思ってしまう。
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