2012年8月28日火曜日

悲鳴伝

悲鳴伝
西尾維新
講談社
講談社ノベルス 二J-29
2012年4月
ISBN: 978-4-06-182829-2
C0293
517ページ
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 歪。いびつ。

 大なり小なり西尾維新の作品はどれについても言えることだが、いびつだ。特にこの小説は徹頭徹尾、最初から最後までいびつだ。『少女不十分』よりも更にいびつ。『少女ー』が歪ながらも、救いがあるのに対し、『悲鳴伝』にはない。好き嫌いが分かれる。

これは単に小説が下手だとか、編集部が悪いとか言う次元ではなく、きっとわかっていてやっているのだろう。そうすることの意義、あるいは意味がどこにあると考えているのかは知らないが、かなり実験的な作品だと思う。

 こういう尖ったというか、先鋭的なというか、いびつな作品というのは、著名な人ではなく、むしろろくに売れていないような作家がやるような気もする。あえて、それをしているのなら、それはそれで立派と言えるかもしれないが、それならばそうと分かるようにしておくのが親切だろう(編集部としての、あるいは出版社としての)。少なくとも、この作品が一般的な意味において、大衆の支持を受けるとは思えないし(、当然そんなことは予想できるだろうし)。ならば、あえてそれでも読もうとする物好きのみにターゲットを絞る位のことはして欲しい(ここは作家ではなく、出版社の仕事。こういう作品を書いている時点で、西尾維新はそれくらいのことしてる)。

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