黒のトイフェル(下)
フランク・シェッツィング
北川和代 訳
早川書房
ハヤカワ文庫NV NV-シ-25-5 NV-1193
2009年2月10日 初版印刷 /2009年2月15日 初版発行
ISBN:978-4-15-041193-0 C0197
364ページ
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Tod und Teufel
by Frank Schätzing
1995
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『深海のYrr』が若干SFよりの海洋サスペンスで、かなり沢山の人間が死ぬ作品だった(カバー裏の登場人物の大半が最終的には死んだ)のに対し、この『黒のトイフェル』はきちんとした歴史ミステリとなっている。
舞台となっているのが中世のケルンであり、当時のヨーロッパ世界、あるいはキリスト教世界の様子などには、勿論なじみが無いが、それでも十分に楽しめた。個人的には『深海の〜』よりもこちらの方が好みに合っている。
作品の舞台,或いは背景についての知識が乏しいため、記述などがどこまで史実に忠実で,或いはどこからが作者の想像によるものなのかの判断も出来ずに読んでいたが、随分と丁寧に下調べをしたようなので、割と信用出来るのかもしれない。
その他,気になったところというか、良いと思ったのは、登場人物の名前がヤコプ,或いはヤスパーとなっていたことだ。別になんでもないことではあるのだが,昔の本だったら、ジェイコブ、ジャスパー等とやりかねないとも思う。今作ではその辺りきちんとしていたところも良かったと思う。
『深海の〜』と、『黒の〜』と早川書房からはフランク・シェッツィングの本は2冊出ているが、そのどちらもがNV文庫から出ている。これまでだとNV文庫の背表紙は、白を基調とし、赤、青系統の文字というパターンだったが、フランク・シェッツィングの作品に関しては、その例に従わず、黒を基調としたデザインを採用しているところ、また、表紙のイラストが横に並べるとつながるようにしているあたり,この作者をだいぶ評価しているようにも思う。詳しい内容は分からないが、他にも何冊か作品があるようなので、もしそれがミステリ系のものなら、また読んでみたいと思う。
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